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池部 友理恵*; 大島 真澄*; 伴場 滋*; 浅井 雅人; 塚田 和明; 佐藤 哲也; 豊嶋 厚史*; Bi, C.*; 瀬戸 博文*; 天野 光*; et al.
Applied Radiation and Isotopes, 164, p.109106_1 - 109106_7, 2020/10
被引用回数:2 パーセンタイル:23.63(Chemistry, Inorganic & Nuclear)ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は難治性がんの治療に有効な放射線療法である。BNCTでは、中性子照射時間や中性子被曝量のコントロールのために、全血試料中のB濃度の正確な定量が不可欠である。我々は荷電粒子誘起放射化分析法(CPAA)を全血試料中B濃度の非破壊・精密測定に適用した。実験は原子力機構(JAEA)タンデム加速器にて8MeVの陽子ビームを用いて実施した。B(p,)Be反応で生成するBeからの478keV 線を用いてBを定量した。また血液中の鉄との核反応で生成するCoの線を用いて線強度を規格化した。実験の結果、開発したCPAA法は血液中のB濃度の定量に適用できることが明らかとなった。
山内 通則*; 堀 順一*; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 西谷 健夫; 川崎 弘光*
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1577 - 1582, 2006/02
被引用回数:1 パーセンタイル:9.94(Nuclear Science & Technology)シーケンシャル反応、すなわち1次反応で発生する荷電粒子と構成材料の核反応により2次的に生成される放射能は、低放射化材料の場合残留放射能として大きな影響を持つ可能性がある。FNSでは、これまで各種低放射化材に対して実験によりシーケンシャル反応による放射能を評価した。また、核融合炉設計の放射化解析のために原研で開発されたACT4コードに新たにシーケンシャル反応による放射化計算機能を追加した。本研究では、ACT4コードのシーケンシャル反応取扱い機能を用いてFNSの実験を解析し、シーケンシャル反応は最大2倍程度残留放射能を高め、実験値を再現するためにはその影響が無視できないことを明らかにした。ただし実験値と計算値の間にはまだ小さくはない不一致があり、今後シーケンシャル反応にかかわる核データの見直し等が必要と考えられる。
近藤 恵太郎; 高木 智史*; 村田 勲*; 宮丸 広幸*; 高橋 亮人*; 久保田 直義; 落合 謙太郎; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1527 - 1533, 2006/02
被引用回数:14 パーセンタイル:68.04(Nuclear Science & Technology)核融合炉開発においてDT中性子入射による荷電粒子放出二重微分断面積は、中性子の相互作用による核発熱や材料損傷の評価のため必要である。特にベリリウム,リチウム,カーボンのような軽核の核反応は複雑で、理論計算のみによる断面積評価は難しい。高精度の測定データが望まれており、新しい測定手法の開発が重要である。われわれは原研FNSのビーム状中性子源とシリコン半導体検出器を用いたE-Eカウンターテレスコープを利用した荷電粒子スペクトロメータを開発した。この測定手法を用いてBe, C, F, Alの放出荷電粒子測定を行った。Alの測定データからこの測定手法の妥当性を確認した。Beの粒子放出二重微分断面積については、後方の放出角と低エネルギー部分において評価済み核データとの相違が見られた。
福田 祐仁; 山川 考一; 赤羽 温; 青山 誠; 井上 典洋*; 上田 英樹; 岸本 泰明
Physical Review A, 67(6), p.061201_1 - 061201_4, 2003/06
被引用回数:57 パーセンタイル:88.31(Optics)高強度レーザーとXeクラスターとの相互作用によって発生する高エネルギー粒子(多価イオン,電子)のエネルギー分布及び価数分布を測定した。その結果、高強度レーザーの特性(パルス幅,チャープ)を制御することによって、高エネルギー粒子放出過程を最適化できることを見いだした。
中川 義信*; Pooh, K. H.*; 古林 徹*; 影治 照喜*; 宇山 慎一*; 松村 明*; 熊田 博明
Journal of Neuro-Oncology, 62(1), p.87 - 99, 2003/04
被引用回数:126 パーセンタイル:83.31(Oncology)ホウ素中性子捕捉療法は、選択的に悪性腫瘍に集まったホウ素と中性子との反応を使って悪性腫瘍のみを破壊する治療法である。1968年から183例の脳腫瘍の患者に対してBNCTを実施され、1978年から1997年にかけて日本で実施された105例の患者に対して事後評価を行った。新しいプロトコルでは、腫瘍細胞に対して最小線量を15Gy(物理線量)照射、もしくはターゲット領域に対して18Gy照射を行った。また最大血管線量は15Gy以下とし、線量は10Gy以下とした。このプロトコルに基づいて熱-熱外中性子ビーム混合ビームを使って治療した10例の結果について報告する。
堀 順一; 前川 藤夫; 和田 政行*; 落合 謙太郎; 山内 通則*; 森本 裕一*; 寺田 泰陽; Klix, A.; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 63-64, p.271 - 276, 2002/12
被引用回数:2 パーセンタイル:16.96(Nuclear Science & Technology)核融合将来炉の廃棄物処理及び安全設計を推進するためには、核融合炉材料に対して一次中性子反応のみならずシーケンシャル反応による放射能生成過程を考慮することは重要である。特に冷却材の水によって多数の反跳陽子が生成される冷却管表面においては、シーケンシャル反応によって望ましくない放射化物の生成が顕著となることが懸念される。このような背景から、本研究では冷却水を模擬したポリエチレン板に核融合炉材料箔(V,Fe,W,Ti,Pb,Cu)を層状に積み重ねた試料に対して14MeV中性子照射を行い、シーケンシャル反応生成物である51Cr,56Co,184Re,48V,206Bi,65Znの実効生成断面積及び生成量の深さ分布を求め、計算値との比較を行った。現在解析中であるため、結果は講演にて報告する。
小嶋 拓治; 須永 博美; 滝沢 春喜; 橘 宏行
IAEA-TECDOC-1070, p.197 - 202, 1999/03
TIARA AVFサイクロトロンからの5~20MeV/amuイオンビームを対象とした吸収線量測定を目的として、ファラデーカップ、全吸収型熱量計及びフィルム線量計といった測定システムの開発を行った。リアルタイムのビームモニタに用いるファラデーカップによる粒子フルエンス測定における不確かさを、粒子エネルギー公称値をもとに算出した評価値と実測値を比較することにより評価し、数10pA/cm(電荷測定値にして数nc/cm)レベルの低フルエンスであっても、平均の/は1.02であることを明らかにした。このフルエンス測定に基づき、アラニンフィルム及びラジオクロミック(FWT-60)測量計のイオンビームに対する線量応答特性を調べた。低LET放射線の場合に比べ、これらの線量計の相対線量応答は線量計素子中の変化を考慮して求めた平均質量衝突阻止能が約100MeV/g/cm以上から減少する傾向を示した。
衛藤 基邦; 馬場 信一; 石原 正博; 宇賀地 弘和
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.843 - 847, 1998/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)ダイバータ用炭素複合材料に14MeV中性子、Heイオン及び炭素イオン等を照射した場合の熱拡散率と微小押込みかたさの変化を調べた。供試材はMFC等4種類の材料ですべてJT-60で使用された実績がある。特性の評価は、レーザーフラッシュ法による熱拡散率の値から求めた熱伝導率及び微小押込み試験の結果から推定した弾性率と強度とから行った。主要な結果は次のとおりである。(1)微小かたさの最大値を示す部位とイオンの飛程とはほぼ一致した。(2)微小かたさと増加に基づいて予測すると、イオン照射後、ヤング率、強度ともに増加することがわかった。(3)14MeV中性子照射後は、イオン照射の場合と異なり、強度の低下が予測された。
田中 淳; 横田 幸彦*; 渡辺 宏; 鹿園 直哉; 田野 茂光*
GSI-95-10, 0, p.87 - 90, 1995/00
シロイヌナズナの種子にイオンビームを照射し、発芽率と生存率への効果を調査した。用いたイオンビームは、2種類のエネルギーのHe及びC、Ne、Arの5種類であり、LETは17~549keV/mである。LETに対するRBEをプロットした結果、生存率は用いた2系統の種子共に、LET200~250keV/mにRBEのピークを示し、単細胞系での結果と類似した傾向を示した。一方、発芽率では、RBEのピークがなく、LETの増加に伴いRBEが増加した。このことは、発芽率抑制のターゲットがDNA以外にも存在することを意味する。一方、線量に対する生存率曲線の中で、Neイオンでの生存曲線は、シロイヌナズナで通常見られる肩がなく、また傾きが他のイオンビームと比較して、緩やかな指数関数的減少を示した。このことは、イオン種間で生物効果が異なることを示唆しており、またLETだけでは説明し得ないイオンビームの効果を示す。
池添 博; 永目 諭一郎; 西中 一郎*; 杉山 康治; 冨田 芳明; 井出野 一実; 濱田 真悟; 鹿園 直基; 岩本 昭; 大槻 勉*
Physical Review C, 49(2), p.968 - 976, 1994/02
被引用回数:24 パーセンタイル:79.67(Physics, Nuclear)F+Tb反応における核分裂過程から放出される核分裂前後の陽子と粒子の数を測定した結果、複合核Wが核分裂の過程でサドル変形する時間スケールは約0.510秒であり、サドルから分離点に至るまでに要する時間は約110秒である事がわかった。これは、核物質の粘性が高い事を意味しているが、さらにサドル点から分離点の距離の短い原子核であるWと、この距離の長いCmのような原子核をくらべてもサドルから分離点に至る時間に顕著な差は見られなかった。
神野 郁夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(11), p.1061 - 1064, 1991/11
これまで、シリコン表面障壁型半導体検出器(SSB)の残余損失は、(1)重イオンによって生成されたプラズマ柱が誘電体の性質を持つことから理論的に導出できること、(2)この誘電体効果モデルにより残余損失の実験結果が明瞭に説明できること、及び(3)誘電体効果モデルの遮蔽係数がほぼ電子・正孔対密度に比例することを報告して来た。本論文では、SSBを用いた測定において、重イオンのエネルギーのより正確な導出法、SSB内の重イオンの飛程の導出法、及び粒子識別法の提案を行う。この方法で求めた重イオンのエネルギーと飛程は、計算で得られたそれらの値と良い一致を示した。エネルギーと飛程とから陽子数、質量数を求める方法を確立することにより、SSBを荷重粒子識別検出器として用い得る可能性があめる。
池添 康正
放射線化学, 19(38), p.45 - 47, 1984/00
中性子線量測定について、イ)中性子エネルギースペクトル、ロ)混合放射線の分離、ハ)荷電粒子平衡などについて、トピックス的にとり上げ、解説した。放射化箔法、フリッケ線量計、アラニン線量計の使用例をもとに、中性子の線量測定について述べた。
杉 暉夫; 西村 和明
JAERI-M 7253, 51 Pages, 1977/09
Fの高速中性子断面積の評価を、全断面積、(n,n)、(n,n')、(n,2n)、(n,)、(n,)、(n,d)、(n,t)、(n,n')、(n,n')、(n,n')、(n,n')、(n,)反応について行なった。評価断面積は原則として実験データにもとづいて定めたが、次の場合には理論上のモデルを用いて計算した。すなわち8.5MeV以上の全断面積には光学モデル、非弾性錯乱断面積にはHauser-Feshbachの公式、(n,d)および(n,t)反応断面積にはPearlsteinの経験式、9MeV以上の(n,)、(n,)反応断面積と、(n,n')、(n,n')、(n,n')、(n,n')反応断面積には、Pearlsteinの経験式と、これをとり入れた統計モデルの式が用いられた。弾性散乱断面積の評価値は、評価された全断面積からすべての評価部分断面積を差引いて求めた。得られた評価断面積は、実験データと共にグラフに示し、また数値表にまとまられている。
古牧 睦英; 辻村 重男
Journal of Applied Physics, 47(4), p.1355 - 1358, 1976/04
被引用回数:13核分裂片で照射したポリエチレンナフタレートフィルムを水酸化ナトリウム溶液で処理し、トラックを中心として生成する微細孔の生長過程を、気体透過測定からしらべた。直径100~1000の範囲においてエッチング速度は、ポリエチレンテレフタレートに比べて、おおむね1桁小さく、また陽イオン系ならびに陰イオン系の界面活性剤を添加した実験の結果、界面活性剤の種類によってトラック方向のエッチング速度と孔の半径方向のエッチング速度に対する影響が著しく異なることがわかった。
更田 豊治郎; 竹腰 秀邦
Review of Scientific Instruments, 39(10), p.1573 - 1573, 1963/00
抄録なし